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平成19年度 弁理士試験 合格者体験談

最新版 演習問題式 弁理士になる最短合格法
 平成20年度の弁理士試験口述試験が10月10日から始まります。ここに、昨年度の弁理士試験で合格し、現在活躍中の弁理士の合格体験談を掲載しました。参考にお役立てください。

(本掲載は、最新版[演習問題式]弁理士になる最短合格法」の出版を記念し開催された、正林メソッド第1回「口述試験対策」にて紹介された内容です。)

 

 はじめに

 直近の合格者ということもありますので、まだ口述試験の記憶は新しいと思います。その記憶の中に残る、口述試験に向けての取り組み方等について、いろいろとお話したいと思います。

 まず、この口述試験を受け終わって、すごく感じたこと。これは、おそらくどの受験生も感じられていることになると思いますが、口述試験の勉強というのは、短答や論文の勉強に非常に大きく役に立つ勉強ではないか、ということです。

 

 論文試験後は、とにかく“暗記”に集中しよう

というのも、口述試験の勉強というのは具体的に何かと申しますと、勉強の中心となるのは暗記の作業です。短答とか論文に関しても暗記しなくてはいけないことはいろいろあります。ただ、例えば短答ですと、過去問題をいろいろ解いている中で、何となく、毎回問われている論点とかその内容というのを肌で感じて、その感覚で結構対応できてしまったりする部分はあると思います。ですから、覚えようという時間を取らなくても、問題演習中心の勉強で意外と短答の問題が結構解けてしまったりすることもあると思います。

 一方、論文の場合、法文集が手渡されますので、まず条文に書かれている内容に関しては、見ることができるという安心感があると思います。実際に論文の中で覚える内容というのは何かというと、法文集に載っていない基本書のキーワードであったり、審査基準の文言であったり、そのいった部分が中心になります。  また、実際に、わからないことが仮に出題されたとしても、先ほど正林所長のほうからもありましたとおり、「書かない」という逃げ道があるのです。わからないことは、書かないで、うまくごまかして次に回してしまうということが、結構できてしまうのです。

 ただ、口述試験というのはそうはできません。「わからない、覚えていない」では評価されませんし、逃げることも許されません。そのリスクを最小限に抑えるためにも、この暗記の作業に集中して、暗記に時間を取るというのが非常に重要になってくるのが、口述試験の勉強です。

 私も実は弁理士試験の勉強は2年間したのですが、その中で暗記をどれだけ集中してやれたか、と合格後思い返すことがあります。実は、一番暗記にかけていた時間というのは、実は論文試験が終わって8月、9月、10月の頭。その2カ月ちょっとの期間だけなのです。それ以外で暗記を集中的にしたのかというと、どうなんだろうなというのが正直な感想です。せっかく論文の発表の前で、この答練の何もない期間があるので、ぜひとも論文の発表待ちされている皆さまに関しましては、暗記の時間というものを十分にとっていただければと思います。また、論文試験合格後から口述試験までの間の期間は、今まで避けてきた暗記の作業に対し、正面から立ち向かうべき期間と考え、前向きに取り組んで頂ければと思います。

 

 暗記は苦しいけど、意外な発見もある

 ただ、これをやってみると、暗記の作業というのはやっぱりすごく苦痛なのです。いろいろと理屈を考えたりするのはすごく楽しいですけど、結構覚えるというのは大変だと思います。ただ、最終的に合格を勝ち取ると考えますと、今まで避けていたことに真正面から立ち向かうことは、やらなくてはいけないことである、というのが、試験が終わったあとの私の感想です。

 実際に口述試験では、法文集を一応見ることが許されているということがあります。ただ、条文の要件であるとかその部分に関しては、見えてもらえない場合があります。正林所長も申しておりますが、要件に関してはまったく何も言わない状態で、いきなり「見せてください」というのは、やっぱりダメなようです。問題を解かずにいきなり答えを見てしまうようなものです。

 あとは、別のところで聞いた話によりますと、質問されている問題の中には重要設問という問題がありまして、この問題を正解しないと次に行けなかったり、仮に次に行けたとしても、その人にはもうCが付いてしまうという問題があるようです。こういった重要設問として割り当てられているものは、条文の要件を答える問題がかなり中心になっているという話を、実は試験委員の先生から聞いたことがあります。そのため、「法文集を見れば良いから」という考えは非常にマズイです。法文集に書かれた要件をしっかり覚える時間を取っていったほうが、のちのち合格後にいろいろな意味で役に立てるのではないかなと思います。

 あとは、先ほど申しましたように、論文試験では「書かない」ということができますが、口述試験は「書かない」――つまり口述ですと「答えない」ということは絶対にできません。答えないというと、そこで時間が止まってしまって次に進むことができないので、とにかくわからないことが出てきたときに、周辺事項であるとか類似事項であるとか、そういった部分を何か言って、何とか答えに近いものを導き出してくる作業をやらなければいけません。

 ただ、覚えていることがしっかりできていれば、そういったリスクというものを十分回避することができるのではないかと思います。

 例えばですね、79条の先使用権の条文がありますね。今の時点でこれを一字一句覚えてられて方は、どれぐらいいらっしゃいますか。ほかにも、29条2項、進歩性。すごく基本の条文ですが、これも覚えている方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?しかし、口述試験日までにほとんどの受験生は言えるように訓練してきます。 普段見慣れている条文ですが、例えば、実際に「29条2項の規定について述べなさい」と言われたときに、果たして答えることができるかというと、なかなかそうはいかないでしょう。何となく覚えている、何となく知識として頭に入っているところはあるにせよ、これを口に出して言うというのは、かなり難しいのではないでしょうか。

 私も勉強したてというか、論文試験が終わって口述の勉強に向けてやっている最中は、まったくそういった規定を口で答えることができなかったのです。ただ、口述試験の直前に関しては、おそらく私だけではなくて、すべての受験生がそういった29条2項であるとか、79条もそうですし、その辺りのものすごく長い条文でも結構覚えてきます。

 また、覚えている最中で、例えば文節の切り方にも新たな発見がありまして、普段、見慣れている条文と思いきや、実は、文の構造を考えると「こういう規定であったんだ」という奥深い発見が出来たりします。この覚える作業の中で、気づかなかった新たなる発見というのも同時にできて、結構有意義な勉強をしたのではないかと思います。

 

 「暗記」は短答・論文試験にも生きてくる

 論文に合格しているのかどうかはすごく不安な状態で、口述試験の勉強に集中できるかという部分が確かにあるかもしれません。去年(19年度)に私は受けたので、19年度の特実もすごく長い問題で、さらに20年度でもっと長い文章が出てしまったんですが、そこでも本当に受かるかどうかわからないという状態だったのですが、私はあえて口述の勉強はやっていました。といっても、1日30分程度でしたけど。

 というのも、もちろん受かっていればいいのですが、ダメだったとしても、暗記の作業というのは絶対無駄にならないのではないかなと感じていたところがあります。これは、おそらく勉強をすればわかると思います。例えば、先ほど申しましたとおり、短答に関しては、覚えるという時間を取ることによって、結構正確に解けるようになってくるのです。「何となく解く」解き方から脱却が可能です。

 論文に関しても、例えば、去年、今年と特許実用新案の問題で問題が異常に長くて、時間不足になってしまうことがほとんどの受験生であったかと思います。条文の規定を覚えていると、答案作成のスピードというのは結構上がってくるのです。というのも、長い文章の問題が出てきたときに、どこかで時間を削らなくてはいけません。どこを削って時間のバランスをとるかと申しますと、答案構成の時間を削るというのが一つ。あともう一つは、記載している時間を短くする。要は、出力を上げるということです。速い時間で速く書けるようにするというのがあります。ただ、構成の時間を削るというのは、ことしの問題に関しても去年の問題に関しても、難しいのではないかと思うのです。あれで削るというのは、私の能力では絶対にできないです。

 出力を上げるというのも限界があると思います。一つのページにどうしても15分はかかってしまうので、6ページ書こうと思ったら90分ですから、それだけでかなり時間がかかってしまう。これにもある程度限界があると思うのです。

 では、どういった部分で時間を短縮できるかと申しますと、「法文集をめくっている時間」が挙げられます。「法文集をめくっている時間」は意外とかけているのではないでしょうか。問題が出てきたときに、例えば今回だったら訂正請求の問題が出てきたと思うんですけど、「この条文がどこにあるんだっけ」というので、ペラペラめくっている。これに結構時間がすごくかかっていたんじゃないかなと。

 ただですね、私も論文試験に合格したときに関しては、法文集はあまり使っていませんでした。ある程度覚えていたからです。要は、条文の要件・規定というのは覚えていれば速いのです。ですから、論文のスピードを上げるということを考えると、条文の文言を覚えていれば、時間短縮できます。口述の勉強もやりながら、仮にダメだったとしても、短答とか論文とかの対策にもなると考えれば良いでしょう。せっかく発表が9月18日なので、それまでの間の20日間をぜひとも暗記の作業に時間を費やして頂いた方が、受かっていればもちろん口述の対策になりますし、仮にダメだったとしても、翌年の論文の対策には十分になると思いますので、時間をとって口述の勉強をしてみてはいかがでしょうか。

 

 ツールは具体的に何を選ぶか

 具体的に、この暗記の作業のツールとして何を使うべきか。私が何を使ってきたかと申しますと、他社になってしまうのですが、中経さんに怒られそうなんですけど、これを使いました(「口述要点整理集」東洋法規出版)。これは去年のものになりますが、新しいものは赤色の表紙で売られていると思います。

 この本の特徴は、体系別にまとまっているという点です。年度別ではなくて、短答式の過去問題集と同じく体系別になっているので、すごく勉強の効率が良いんですね。 あとは、口述用の問題集として売っている中には、模範解答ではなくて、受験生のナマの回答が書かれているものもいくつか売っていると思うんです。それは多分、暗記ツールとしては向かないと思います。間違っていることを覚えてもしょうがないですから。

 こういった模範解答が掲載されており、自分が使いやすいものをツールとして選択するのが一番良いと思います。ただ、今からやるにしても発表から20日ですよね。結構分量がいっぱいあって、すごく量が多いんです。ただ、その中でも、少なくとも特実だけでもやってみたほうがいいと思います。特実だけでも。場合によっては、意匠法とか商標法に関しては、特実の知識で何とかなる部分があります。ただ、あとで試験当日の留意事項について説明しますが、特実は一番最初ですので、特実で絶対に失敗は許されないというか、成功に持ち込むのがベターです。本当に特実には勉強時間を十分充てて下さい。そのため、この本も、まずは特実だけ集中的にやりました。しかも、これは頻出度別になっていますので、頻出度が高いものから順にこなしていくと効率が良いでしょう。

 また、この本はあくまで「暗記のツール」として使用しました。「理解のツール」は青本なり、基本書なり、予備校のレジュメ集などあります。「暗記」と「理解」でツールを分けることも必要です。

 他に、私の師匠の佐藤玲太郎先生という方がいらっしゃるのですけど、玲太郎先生は、論文試験の発表待ちの間に、正林所長のマスター講座に出られて、論文試験合格後もその方のマスター講座にそのまま通い続けたという話を聞きました。それで正林所長とその話しをちょっとしたところ、「事務所にいっぱいいるよ」という返答を頂きました。なるほどなと。マスター講座を利用するというのも、すごく良いな、と思います。

 端的な表現の習得にもなりますし、あとは、ピンポイント答練というのがあるんですけど、ピンポイント答練で出題されている問題は、口述試験の予想問題になっているので、そういったところでも、時間と予算に余裕がある場合に関しては有効な手段ではないかなと思います。私はその1年前、短答でダメだったときにマスター講座を受けていたので、2年目は取ることはなかったのですが、確かに言われてみれば、論文の対策をしつつ、口述の対策もできると感じました。

 けれども、どうしても時間がない方に関しては覚える作業だけでもいいと思いますので、その点もぜひとも検討していただければと思います。

 というようなかたちで、とにかく論文の発表までは結果がどうであれ、とにかく覚えることが必要であると。ここでしか覚える時間は多分これから作れないだろうな、という気持ちで覚えていきます。

 

 論文試験合格発表後の過ごし方

 いよいよ論文の発表日です。結論から言いますと合格を見たのですけど、その日は結構忙しかったです。おそらくいろいろな情報があると思うのでおわかりだと思いますが、発表で喜んでばかりはいられないです。受かっていたとしたら、その次に口述試験の対策を本格的に始動していかなければいけません。私の場合は論文の発表日に関して会社を半日休みました。半日休んで、確か10時から特許庁のロビーの中で発表があって、12時からホームページで発表があったのですが、私は特許庁の発表を見にいきました。

 見にいって、結果を確認したあと、家に帰って、すぐに口述練習会を開催予定の予備校、会派にメールを送りました。メールも、ひな形を事前に作っておき、申し込み開始と同時にすぐに送れるという状態で用意をしていました。

 口述練習会は、今年でしたら9月18日に発表があって、試験が10月10日にありますが、20日間の間に予備校とか会派とかでいろいろな日程に練習会が設定されていると思います。「9月の段階では、まだ自信がないので、口述練習会の参加は10月もしくは10月直前いいかな。あえて9月の練習会は避けたほうがいいかな」というように考えられている方がいますが、その考えは反対です。絶対に9月から受けていたほうがいいと思います。9月からコツコツ受けてください。

 9月から受けるメリットは何かと申しますと、まず、早い段階で失敗を経験しておいた方が、後々大切な経験となりうるということです。暗記のたぐいをやられていた方もそうでない方に関しても、9月で受けて、そこで今の自分の実力をはっきりさせておいたほうがよろしいのではないかなと。そこでうまくいけば、そのまま次へ次へとつなげていけばいいのですが、私も含めて、最初はなかなかうまくいかないでしょう。

 しかし、危機意識を持つことは非常に大切です。そこから次に向けてという反省材料というか、失敗を踏まえて次に向けてのステップを踏むきっかけにするためにも、早い段階でこういった練習会の機会を取って頂いた方がよろしいのではないかなと思います。

 もう一つ、正林所長も申していることですが、わからないことが出てきたら、もう何か関連事項とか類似事項とかをどんどん言っていくしかないのです。「言う」は「アドリブを利かせていく」という練習。それも、この9月とかでやっておくと、すごく効果的だと思います。自分はどれだけアドリブが利くのか。意外と無口になって、黙ってしまう習性があるのか、それとも、口八丁にいろいろな言葉が出てくる人間なのか。そういったことが、すごくわかると機会になると思います。なので、困ったときにどういった対処ができるのかを知っておくためにも、早めに練習会の経験を積んだ方がよろしいのかなと思います。

 そういったかたちで練習を発表日当日から口述試験の直前までやっていくわけですが、特にこの期間は、もちろん暗記の作業が滞っていた場合、暗記しなければいけないんですけど、とにかく発表前と違う点としては、「口に出して解答する練習」の経験をたくさん積んでおく必要があります。短答式試験や論文式試験は覚える作業だけでよかったんですけど、口述試験は口に出して言えないと点数にならないので、口に出して言う練習こそ、口述試験独特の対策として必要です。

 そのときに練習会があるのですが、練習会も多くて7回とか6回とか、そのぐらいになると思うのです。ちょっと出だしが遅れてしまったら、1回、2回で終わってしまう受験生もいらっしゃると思います。なので、機会を増やすということを考え、私は友人というか、後輩に頼みました。この後輩は特許業界にいる人間ではありません。特許法の「と」の字も知らないような方なんです。この方の仕事が終わる時間を見計らって、必ず先回りして「お願いします」と捕まえるんです。場所で選んだのはファミリーレストランのデニーズとか、ジョナサンだったりするんですけど、口述対策本の中から、「ここをやって、あそこをやって」というかたちでいろいろ質問してもらったんです。

 こういった特許業界にいない人間に関しても、要件の列挙とか、要件がちゃんと言えているかどうかのチェックはできるようです。「ここに書かれた通り言えていなければ指摘して」と頼んでおけば、的確に対応できる方だったので、この後輩との練習は非常に役立ちました。

 なので、近くに弁理士受験生の受験仲間がおられる方だったらいいですけど、私にはそういった所にはいなかったものですから、そういった方に関しては、別に特許に関係しない方に関しても協力してもらえれば、ぜひともやっていただければと思います。

 

 試験当日での注意事項をお話します

 最後に、試験当日についてということで、まず服装です。正林先生も指摘しているように、いま着ている、はで目の格好はやめてください。ダメです。私もちゃんと試験当日は白いワイシャツで行きました。実際に試験会場では、こんなワイシャツを着ているとすごく目立ちます。これで減点になるかという点については、いろいろ意見はあるかもしれませんが、ただ、思わぬプレッシャーになってしまうのは事実です。他の方と私の服装が違うというだけでも心がドキドキしてしまって。なので、精神衛生面を考えましてもワイシャツ。女の方でしたら、いわゆるリクルートスーツでいいのではないかと思います。

 論文試験のときもそうなんですけど、目立たないことは結構この試験で重要なのかなと思いますので、目立たずに、無難にこなすという点を考えますと、服装に関しては普通のリクルートスーツ。特にワイシャツは白がいいかなと思います。

 私は去年、ホテルイースト21東京というところで行いました。東陽町にあるホテルでしたが、そこの19階のラウンジに集合します。まず、この待合室ですけど、トイレは自由です。参考書を見るのも自由です。ただし、飲み物を買うことはできません。なので、飲み物は絶対に持参したほうがいいと思います。私も、今でこそこういう体形ですが、実は、ここに入所したときは97キロか95キロぐらいあって、そこから十何キロぐらいダイエットして、今こういう体形なのですが、そのときはどんどん飲み物を飲まないと耐えられない状態だったので、1リットルのペットボトルを持参しました。そのため、特に飲み物を飲まれる方に関しては、絶対に飲み物は持ってきたほうがいいと思います。

 そこで19階のロビーで何人か待って、順番に呼ばれていきます。私のときは4人ずつでしたが、ちょうどこういった部屋で、ここに受付というか事務の方が座っていまして、呼ばれるのです。「何番から何番まで」。4人ずつこうやって前に整列をしてもらって、そこで本人確認をします。

 ちなみに、あまり知られていないことかもしれないですけど、口述試験用の受験票は発行されません。おそらく願書と一緒に提出した写真があると思いますが、あれで本人確認をするようなので、口述試験用の受験票は送られてこないのです。

 本人確認後、「じゃあ行ってください」と言われ、19階から確か13階までエレベーターで下りていきます。がーっと。そのときの気持ちはすごくドキドキですね。どういうふうになるのだろうか、という気持ちで下りていって、13階で下りて、そこから試験の部屋へと向かいます。ちなみに、口述試験用に13階のワンフロアをすべて借り切っているようでした。

 

 試験会場ではこのように進行しました

 実際に試験会場のほうですけど、どうなっていたかと申しますと、グループごとに、特実、意匠、商標と部屋が決められており、「あなたはこっちから」「きみはこっちから」と指定されます。指定されたところに行って、この入り口の目の前に椅子がありまして、ちょっと時間が押している場合に関しては同じグループの前の方が座っていたりします。そこで、順番になるまで待ちます。特許で終わって、そのあと特許から意匠の部屋に移って、また席がありまして、ここに座って、呼ばれたら入って、意匠が終わったら商標。ここまで終わったら、もう一回こちらへ戻って帰っていく。このようなかたちでした。

 去年に関しては、ほかの受験生の様子とか、ほかのグループの様子がわかる状態でした。

 私は確か2日目の午後の一番最後の順番でして、19階ではずいぶん待ったのですが、3階に行ったときに関してはかなりスムーズで、あっという間に終わりました。

 感想としては、最初の特許でうまくいけば、意匠・商標のうち、少なくとも意匠は何とかなると思うんです。逆に特許で失敗してしまうと、ちょっと気持ちの立て直しがうまくいかず、ボロボロになってしまう可能性があるので、特許の勉強はかなり中心に添えてやられたほうがいいのではないかと感じました。

 私の場合は特許で、10分の時間のうち大体6分ぐらいで終わり、そのあと雑談で終わったのでスタートが非常によかったのですが、これがちょっと伸びてしまった場合は、かなり厳しかったのかなと実感しています。

 恐らく留意しなければいけないのが、特許と一番最後の商標です。商標に関しては、私に限らずほとんどの方が、時間が足りなくて何度も何度もブザーが押されている状態でした。商標は問題数自体が多いので、商標に関してはブザーが何回か鳴ったとしても、それほど心配はいらないでしょう。ほかの方も同じような状況なので、そんなに気にしなくていいかなと思います。ただ、前半の特許などで失敗していると商標になったときにすごく緊張してしまって、何も言えないという状況にも陥りかねないので、本当に特許で何とかやって、意匠も無難に終わって、この時点で合格ではないですが、3つのうちCが2つ以上付かなければいいので、特許と意匠でとにかくCが付かないようにしてもらって、商標で仮にCが付いてしまったとしても、まあ、いいや、という気楽な気分で受けたほうが、逆によかったのではないかなと私は感じました。

 これが終わってからそのまま受験生に顔を見せることはないというか、私の場合一番最後のグループだったので誰も受験生はいなかったのですが、そのまま下に下りて、家に帰りました。

 なので、準備の期間とかドキドキ感はすごく強かったのです。ただ、受けてみたら、あっという間に終わりました。

 もう一つ、例えば論文とかに関しては、出来がどうなのか。自分の答案がちゃんと評価されているのかどうなのかという不安感があると思いますが、口述試験に関しては、合否の感触はわかります。

 

 最後に

 最後に私の話をまとめさせていただきます。一番重要なポイントは、(論文試験)合格発表日までの過ごし方だと思います。口述試験対策という目標を掲げて、暗記の時間をとるというのがかなり口述試験の対策にもなりますし、残念な結果に終わったとしても、翌年の論文試験や短答問試験の対策にはなると思います。なので、その点を考えますと、今の時期だからこそできるという意味で、暗記の作業を集中的に入れていただければと思います。

 以上で私の話を終わりにさせていただきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

筆者(講演者):弁理士 石原俊秀   
石原弁理士のプロフィールはこちらをご覧ください。